まず診察代が変わります。
トリアージ料等が安くなりますので検査のみの場合は安くなるかと思います。
しかし、公費負担の治療薬から公費が外れるため、抗ウイルス薬を希望される場合、
薬価は極めて高くなります。
具体的には
パキロビッド(5日分の薬が処方される場合)
薬の価格 およそ9万9000円
医療費の自己負担割合
1割の場合 およそ9900円
2割の場合 およそ1万9800円
3割の場合 およそ2万9700円
ラゲブリオ(5日分の薬が処方される場合)
薬の価格 およそ9万4000円
医療費の自己負担割合
1割の場合 およそ9400円
2割の場合 およそ1万8800円
3割の場合 およそ2万8200円
ゾコーバ(5日分の薬が処方される場合)
薬の価格 およそ5万2000円
医療費の自己負担割合
1割の場合 およそ5200円
2割の場合 およそ1万300円
3割の場合 およそ1万5500円
を想定しています。
公費で1割の人3000円、2割の人6000円、3割の人9000円に比べると一気に高額になります。また薬局としても在庫があると、処方がなくなると、有効期限ぎれは破棄になると高額な損失が出るため極力在庫をおかないという対応をされると聞きますので、抗ウイルス薬を希望しても薬局にないという可能性が上がります。
当院はガイドラインに準じて治療を行ってきました。
今後もガイドラインに準じて治療を予定しています。
抗ウイルス薬は発症からの日数(ゾコーバ3日以内、パキロビッド、ラゲブリオ5日以内)と病状が進行するかの2点で判断しています。
今後も判断はそこになります。そこに薬価で決めるというガイドラインはありません。
またパキロビッドやラゲブリオは入院を減らす効果や死亡を減らす効果があるとされているため、ガイドラインに合わない治療を選択して医療訴訟になるリスク(治療があるのに行わなかった)を考えても出来ませんので、対象患者さんがいれば、医療者スタンスとしては投薬が原則になります。
ご本人が拒否すれば別ですが、高いから処方しないという部類の薬ではありませんので、コロナになると高額になると思っていただければよいと思います。
そのためにはコロナにかからないのが一番安上がりです。
感染対策で何とか乗り切りましょう。
なお昨年のこの時期は当院の1週当たりのコロナ患者さんは1~2人/週でしたが、
今年は今週7人、先週7人と昨年と比べると多い印象です。
ピーク時のように15人/週というレベルではありませんが、下がり止まっているという印象はあります。
コロナワクチンも4月以降は有料化されます。
無料は3月いっぱいですので、当院は本日までで終了しました。
補助が出るのは秋1回のみになります。
春にも打って年2回打ちたいということになれば、補助なし1回+補助有り1回(高齢者の場合)という形にしかできません。
補助なしだとワクチンは15000円以上しますので、現実的には補助あり1回の人が大多数かと思います。
こちらにつきましても今後年1回が基本になるならば、抗体が下がりにくい、副反応が少ないとされるノババックス社のワクチン等も成績を見ながら検討する必要があるかも知れません。こちらにつきましても情報収集を続けたいと思います。以前は選択肢になっていましたが、4月1日現在はノババックスのワクチンはしばらく打てない認識です。