医療法人 土橋内科医院

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当院の風邪の人、新型コロナウイルス疑いの人に対しての考え方、治療の進め方

当院は新型コロナウイルス感染症についての検査はしておりません。検査を要すると判断した場合紹介となっております。
現在新型コロナウイルスの治療は
軽症:対症療法
中等症:酸素投与、デキサメサゾン、全身管理、(一部にレミデシビル(ベルクリー)、ファビピラビル(アビガン))
重症:呼吸器管理、デキサメサゾン、全身管理、(一部にレミデシビル(ベルクリー)、ファビピラビル(アビガン))
となっており、軽症においての対症療法とは風邪の加療とかわりありません。
診療所の対応としては中等症になりそうな新型コロナウイルスは早期にpick upするというのが最大の仕事になります。
なおウイルス感染のうちの一部が新型コロナウイルスなので、
軽症の治療は一般のウイルス性の風邪の加療と差はありません。
大事なのは中等症になりそうな人がいないかpick upすることです。
中等症へのpick upで重要なのは熱と咳両方がある人です。
熱がない人、咳がない人が中等症になった、重症になったという話はあまり聞きません。(下痢の人などを含む)
ただし診察で酸素飽和度(SpO2)が無自覚のうちに下がっている場合があると聞きますのでそこは診察でチェックを行います。
熱と咳が両方ある人は積極的に新型コロナウイルスの検査をした方が良いと考えておりますし、熱がない人(咳のみの人)、咳のない人(熱のみの人)は対症療法を行っております。
新型コロナウイルスの)検査をしないということと、新型コロナウイルスではないということとはイコールではありません。
検査を勧められなかったから新型コロナウイルスではないので出歩いてよいと思わないようお願いします。
一般の風邪でも現在は通院に限界があります。
当院でもガレージ診察は一日当たりの診察件数は数名のみです。
空間的隔離ができないクリニックでは診察できる人数が一日1~2人というところも多いと聞きます。
風邪をひかない、風邪をうつさないという観点では新型コロナウイルスも一般の風邪も同じです。
症状がある場合はしっかりとソーシャルディスタンスをとりましょう。
一般の風邪と診断された人の中に新型コロナウイルス軽症例は必ず含まれていると思っておきましょう。
なお新型コロナウイルスの検査の感度は低いので、検査で陰性ということと新型コロナウイルスにかかっていないということもイコールではありません。
世間では陰性証明になると思われている方がいますが、誤解です。
検査前の確率より検査後陰性であった場合は確率が下がるというのが正しい解釈です。
大事なのは検査前の確率をどうとらえていたのか、検査後、陰性であったとしてもどの程度偽陰性の可能性があるのかということが大事です。
一般の方には難しいと思いますので、検査に頼りすぎないようにという考え方を持っていただくとよいと思います。
 
当院はクリニックですのでそもそも中等症、重症を見れる場所ではありません。
クリニックの役割としては中等症になりそうな人のpick upと
軽症の治療です。
軽症の治療は対症療法ということですので診断をつけないまましていることもあると思います。